2009年12月13日日曜日

BMW カレンダー

今年も残すところあとわずか。BMW Motorradの卓上カレンダーはいかがでしょうか。
「Unstoppable」----止まることができない---ってな意味でしょうか、二匹のチーターを連れたかなり鋭い眼光のお姉さんのオープニングで始まるこのカレンダー。
おおとりの12月の絵は、うって変ってこんな感じ-----

霧雨にけぶる四万十川の沈下橋。その中央、F800Fにまたがるライダーの写真。そう、妻なのです。色々あって、我々のツーリングスナップがカレンダーに使われることになったのです。2010年の12月が待ち遠しいな!

2009年10月25日日曜日

出雲大社

天気予報とは裏腹に、今日はどんより曇り。でも町内の集まりから逃げるためにもどこかに行かなければ----ということで、ついに、突然、あの出雲大社に出かけることになりました。10月は神無月。全国から神様がいなくなり、出雲大社で神様サミットが開かれます。えーっと、旧暦の10月だから本当は11月なのかな?まあ気の早い神様はもうお向かいになっている最中でしょうから、私も「かみさん」をリアシートにのせて向かいましょう。

三次までいつものR375。そこから国道52に折れて快走します。おーっと、頓原でおいしそうなお蕎麦屋さんを発見。店のはす向かいには「石臼引き」の工場まである。まだ10時だけど寒いし(10℃切っている!)朝食もまだだから、ここでお蕎麦休憩。

私が注文した「つけ鴨」。通はざるやもりなのでしょうが、それじゃあやっぱりさみしい。温かい濃厚なだし汁はうれしいし、むしろ冷たいお蕎麦を引き立てる気がします。石臼引きで1200円也。付け合わせの「頓原漬」がすごくおいしく、お土産に所望します。妻は「山菜蕎麦(温)」を注文。これが意外にも、蕎麦がどんぶりの中のゆで汁に浸かっていて、これにお好みで出汁をかける-----うーん初めて。
とくに印象深い出来事もなく、あっさり出雲大社の門前町に到着。巨大なコンクリートの鳥居。威風堂々。
前のブログにも書きましたが、なぜか日本書紀をよく覚えておらず(妻も;我々の年代が受けた教育のせいかな?)、えー、スサノオノミコト--だっけ?という感じで、ウサギは「イナバノシロウサギ-----??」。妻は「けっこう太っていたんだね」と場違いの感想。
たぶん出雲大社を訪れる参拝者の全員が楽しみにしている、巨大なしめなわ(これも”シメナワ”でいいのかなあ)。あれ、意外と小さいね。
さっき訪れたのは仮拝殿で、大きい縄で有名なのは神楽殿のこちらでした。大きーい。みな一生懸命硬貨を刺そうと投げている。我々は当然やらず。
ここがサミット時のヤオロズの神様の宿泊施設だそうです。妻が「せまくて汚いね」と、またどうでもいい感想を述べる。
はじめて知りましたが、出雲大社は「ご縁」の総本山らしく(本山って言わないのかなあ;なぜ神社関係に関してこんなに知識がないのか!?)、若き二人連れの女性が多い。いまや、草食系男子とか言って、男性は女性に声をかけられるのを待つらしく、「そんなハシタナイことはできません」という”普通の”女性は男性と知り合う機会が減っちゃっているらしいです。

いやー、ここまで書いていて読み直すと、本当に罰当たりな記述が並んでいます。ちょっと反省して古事記や日本書紀を勉強せねば。


これは「ぜんざい」。どうも「神在」が訛っての、元祖発祥の地らしいです。向こうにピンボケで写っているのは玄米五目御飯のライスコロッケ。ちょっとお高めだったけど美味しかった。
出雲大社よりももっと印象に残ったのが、旧国鉄の「大社駅」跡。誰もいません(だから好印象なのか----)。R100RSはこういう重厚な建物によく合う、と自画自賛。

贅の限りをつくした建物。ひとっけの無い駅舎内で80年前の、さぞかし賑やかりし時代に思いを馳せてみる。
妻もホームで。でも赤いジャケットが合わないね。動くことのないD51は、線路の先にのびる今や道路を見ている。銀河鉄道の始発駅ってこんな感じかな。

ところ変わって、日御碕灯台です。ここに来るまでの道程は、ライダーの集まってくる所らしい。ツナギを着た人たちとたくさんすれ違う。
楽しいワインディングときれいな海が続く道。

この灯台は1900年ころにできたそう。総石造り、一等灯台。そんな昔に、こんなに大きな灯台を、石を運んで…どんなに大変な工事だったろう。
などと思い馳せながら、入場料がかかることに気付き、外よりじっくり眺めます。

灯台から駐車場への帰り道、ふと目にとまった木工品のお店。ふらふらと引き寄せられるように入って行く。「汐や」さん。木の温かみを生かした、ただ丸く削られたかわいい木が並んでいる。…!!ちょうど立ち上がっているクリップが欲しかったのだけど、これは売り物では無いらしい。値札を掲げるクリップ。でもこれが欲しい。奥で轆轤を回して作業中のご店主を呼ぶ。「あの・・・売り物ではなさそうですが、これ欲しいんですけど」
「これでいいんですか??」と、丁寧に埃をぬぐって包装してくれます。材質はアオタボだそう。

今は私の職場の机の上で、「2階にいます」などと所在を掲げてくれています。その右は大社名物「來間屋生姜糖」。特に味は期待せず記念に買ってみただけ。ところが、これが絶品!生姜味の砂糖の塊ではなく、砂糖の甘みと香りのする生姜という感じ。

以上、文章からも想像できるかもしれませんが、なんとなくグダグダの脱力ツーリングでした。

2009年9月13日日曜日

収穫の秋:神石広域農道

秋晴れの日曜日、「おっ、今日は涼しいし天気も良いからツーリングに行く?」てな感じで、目的地を神石高原広域農道に設定。
山陽道で福山東ICまで走ります。R182を北上、ぐんぐん標高を上げます。

この道は有名なツーリングルートなのか、福山ナンバーのライダー達がたくさん走っています。はじめて訪れる道の駅、「さんわ182ステーション」で小休憩。
前にも書きましたが、私は餅フリーク(甘納豆フリークでもある)。見て!この豊かな餅のバリエーション。当然杵つき。モチ粉製ではない(広島はモチ粉製が氾濫していて、これがちょっと残念)。

買い物客でごった返す店内。モチだけではなく、漬物、味噌類の充実度も素晴らしい(野菜・果物は当然)。戦果は最後に。
まだ11時前だというのに、昼食時の混雑を避けてお昼を取っちゃいましょう。道の駅の食堂。私は牛丼と、神石高原特製さしみこんにゃく・野菜の煮物。向こうに小さく写るのは、妻が頼んだ「シャモ手羽元入り特製カレー」。懐かしい味でおいしかったです。

R182は、奥出雲おろちループに向かうと思わしきライダー達で賑わっていますが、我々は、ふふん、途中で農道に入っちゃいます。油木の市街の手前で「広域農道」の看板に従って左折。神石広域農道の始まり。すぐに福桝川上空100mに架かる橋にかかります。本当はここで記念撮影したかったのですが、何やら雑誌編集関係風のライダー集団が写真撮影していたので、我々はご遠慮。それでも交通量ゼロの快適な道を二人じめの幸せに浸りながらゆっくりと走ります。幸せもつかの間、農道は10分で終わり。県道25号にぶつかり、これを南下します。このまま行っちゃうと上下の街ですが、それじゃつまらないので、覚悟のうえ県道414号を西進します。はい、中国地方お約束の400番第県道です。道の真ん中の苔、絶壁、落石です。いや、これでいいのです。そのハードな道のりの後、突然開けた視界。黄金の大地、青い空。県道414号(これは良い道)にぶつかり、南下。国道432を右折すれば、本日二つ目の道の駅「リストアステーション」です。
小規模な売店ですが、領家の町にはなかなかこだわりの人たちが多く在住と見え、自家製天然酵母パンや20年物の日本酒の古酒などが売られています。うーん、この古酒は本当においしそうだったなあ(名前は失念)。20年の熟成の末、メイラード反応によりもはや深い琥珀色。今回は予算的に手が出なかったけど、次回はきっと。今回はその代りに天然酵母パンのイチジクパンを購入します。その製造元「ル・サンク」さんのパンフレットに見入る妻。
小さくとも(11 cm直径くらい)堂々240 gのこのパン。普通のパン一斤と同じ小麦粉を使っているということですね(小麦粉は国内産)。天然酵母も、自家採集・培養の本当の天然酵母らしい(巷には工業的に培養した「天然酵母」が売られているからなあ)。帰ってビールのおつまみになりそうなくらいぎっちり充実のパンのようです。
はい、そのあとは国道432号をひたすら南下。あー、あちこち黄金の風景、青い空、白い雲、どことなくキリっと引き締まり始めた空気。きもちいー。これを味わいたくてバイクに乗るのです!

以下は「さんわ」の道の駅の戦果。上・右から順に;火起こし竹(これってこういう構造になっていたのね!)、肥松(火つけの松)、つまようじ入れ(きっと古い着物の再利用品)、奈良漬(我が家のお約束)、焼き肉のたれ(中辛とゆず;来週BBQをやるからね)、にんにく味噌(今晩のおかず)、杵つきのアン入りモチ、ジャガイモ、こうじ漬。

2009年8月16日日曜日

匹見峡のち酷道

今日は夏休み最終日、降水確率は40%と怪しい予報でしたが、タンデムで出かけることにしました。 浜田道の瑞穂ICで降りて県道5号に入ります。目的地は「都川の棚田」。113号に左折し少し走ると湧水がありました。冷たくて甘い。
こんな人気のない山の中に棚田があるのだろうか…と不安に思いながら走って行くと、忽然と現われました ↓

きれいに組まれた石垣の棚田です。鳥取城の石垣造りの技術が使われているそう。地元の保存会の方々が一生懸命守っているようです。 車通りのない緑に囲まれた快適な道を進み、集落に出たところで県道114号に入ります。お昼ごはんに八幡湿原の「かりお茶屋」を目指します。 ネイチャーセンターの隣に併設されている食堂でした。地元のお母さんお父さんたちがお盆休みの混雑に大忙しでお店を切り盛りしています。 『天ぷらぶっかけうどん』と『豚丼』(←北海道みたい)を頼みました。お品書きには、丁寧に作った自家製の「かえし」を使っています、とあります。楽しみ~(^^) 大きな豚バラがドデンと載っています。「ほんとおいしー!」と夫。かっ込んでました。ぶっかけの天ぷらも揚げたてで、おつゆもとてもおいしかったです◎ この地域は、自然保護に力を入れています。湿原が広がります。きっと春にはたくさんの花が咲き乱れるのでしょう。のんびりと緑を感じながら走れる素晴らしい道です。

県道307号線から国道191に入り匹見峡の道の駅で一休み。ここは本当はお味噌が美味しいのだけど売り切れ。この道の駅で再度県道307号線に左折し匹見峡に向かいます。旧道に入り匹見川沿いに走れば、まあ本当に美しい渓谷。皆泳いでいます。次回は絶対水着を持ってくるべきです!

匹見峡の奇岩絶壁清流を堪能した後は国道488号線に合流します。ここが今回のお題にもある「酷道」なのです。道の合流点には「広島に行くには“戻って”国道191をご利用ください」との国交省の看板が。「もどれ?はあ?」。後で気づくこの看板の意味。

きっとたぶん景色は良いのです。ブナ林を抜ける道は爽快なはずなのです。ところが、道幅が狭くガードレールがないのはいいとして、道の真ん中が苔に覆われているのです。ちょっと足を出してみると雪道以上に滑る!それを避けようとわだちの右に寄れば崖からの落石、左に寄れば絶壁と、もうどうしようもなく走れない道です。オフ車だから、オン車だからという問題ではなく、せっかくの美しい森林の景色は全く覚えておらず、道の真ん中の苔しか見ていなかったような-----峠(三坂峠;広島、島根の県境)の標高は1000 m近くあり、1時間以上かかって到着。広島側に入れば結構走りやすかったです(それ以前に比べれば)。ちょっと凄すぎてお勧めできない国道でした。それでも、疲れきってバイクを止めればこのブナ林。まるで新緑のような鮮やかな緑です。
酷道が終われば中国自動車道の吉和ICはすぐそこ。ウチまでビューんと1時間でした。

2009年8月12日水曜日

因幡・但馬・丹後

暑くて忙しくてサーキットも行ってないし、ツーリングもすっかりご無沙汰。仕事の能率が上がらないのは、リフレッシュしていないせいかも---

ということで、8月10日から二日間の日程でツーリングに行ってきました。行先は鳥取。妻も私も唯一行ったことが無い県(それと宮崎もまだだ)。太平洋岸に台風9号が接近する中、雨雲の情報とにらめっこの末、山陰に出れば大丈夫とルートを組み立てます。

庄原インターから中国自動車道にのり東進します。あいかわらず中国道って車がいない。とうとう雨が降ってきてPAでカッパを着込みます。誰もいないPA ↓

車がいないから、のんびり景色を楽しみながら走ります。だから中国道って好きです。100 kmほど走って、落合インターで高速を降ります。

おお、雨も上がりました。コンビニでカッパを脱ぎ、R313→R482で北上。津山街道の道の駅「楽市楽座」で小休憩。妻が熱心に何かを見ている。バナナプラントという愛称の水中植物。根っこがバナナのように肥大していることからのネーミングだそう。ツーリングもこれからというのに、「生物」を買ってしまう妻。

その後、県道21号に折れ、今回のメインである三朝三徳山に向かいます。

我が家はツーリングにあたって、NHKテキストである「男の食彩」のバックナンバーから、該当する地域の食文化(という大げさなものではなく、行ってみたい・食べてみたいお店・料理)をリサーチしていきます。三朝町の三徳山三佛寺(三ばっかり)には、かの有名な国宝「投入堂」があり、そのふもとには「三徳豆腐」をふるまうお店が数件あるらしいのです。また、テキストには「---呉を薪で煮て、裏山の湧水を使い---木綿豆腐のぼそぼそ感がなく、しっとりとした粘りがある----生姜ではなくわさび漬けで食べる」とある!おいしそう!

ということで石の鳥居をくぐります(この鳥居、何気に400年前のものらしい!そんなものの下に県道を通すとは!)
参拝もする前から目的の「天狗屋」へ。お昼時になれば混むのでしょうが、11時では我々だけ。妻は山菜煮しめ定食を頼む。むかごごはんがおいしそう。それにほら!これが三徳豆腐+わさび漬けですよ!うん、テキスト通り、やっぱりおいしかった。


お腹も満ちたし、どれ、参拝でもしますかね、ということで三佛寺の石段を上がります。

さあ、投入堂でも----って、そんな軽く行けるところではないらしい!道なき道を往復2時間、入山者名簿に名前を書いて行くくらいの「修行」らしい。ああ、途中ですれ違った人々が泥だらけだったのはこういう理由なのね----お寺の方に「全部踏破しなくても、途中で投入堂は見えますか?」と聞くと、「ほんならみんなそこで帰ってきてしまって、修行にならないだら」とか言われる。ごもっとも。妻の即断「行くのヤダ」に救われて、今回は見送り。今度は登山靴もって、車で来よう。

※「六根清浄」と書かれた輪袈裟を着けて、サンダルなどの軽装で来てしまった人はワラジに履き替えての『修行』なんですもん。バイクの装備では無理!

まあ、三徳豆腐食べたし、目的は達したということで、県道21号を北上します。ありゃ、投入堂みえるじゃん。
ついに、日本海にそって走るR9に入ります。道の駅「神話の里しろうさぎ」で休憩。海水浴客がたくさんいる。水着ではしゃぐ若人たちを見、そして駐輪場のバイクたちを見ていると、しかしライダーって、このくそ暑い時期に、よくこんな暑い乗り物乗っているわ---とわが同胞たちのへそ曲がりぶりにちょっとうれしくなったりする。妻と「因幡の白ウサギ」神話が何かの教訓であるのか、について議論。妻は「困った時はきっと誰かが助けてくれる、じゃない?」との解釈。

さあ!暑さで頭がふらふらしてきましたが、次は「砂丘」です。例によって観光地否定が入り、あまり行く気がしないが、鳥取に来て砂丘を見なかったら、広島にきて宮島に行かないようなものだろうから(別にいいかな?)、とりあえず駐車場にバイクを止め、リフトで砂丘に降りていきます。
一番大きい砂丘はたくさん人がいたのですが、我々はその横の、誰もいない丘を目指します。 おお、砂丘って結構高い丘なのね。

人のいない丘をてくてくざくざく。青い空と海、そこに浮かぶ鯨型の島がきれい。いや~鳥取砂丘って素晴らしい!
リフトでまた駐車場まで戻り、土産物屋で名物のらっきょうを購入。県道155号で浦富海岸沿いを走ります。日本海の荒波と風雪が彫りあげた奇岩地帯。三陸海岸を思い出させます。海の濁りが昨日までの豪雨を物語りますが、いまはカラッと青い空。

それにしても鳥取ってきれいな砂浜が豊富です。海水浴には最高ですね。東浜から県道で南下すれば今晩の宿の岩井温泉。でも、なんか走り足りないということで、さらに日本海沿岸を東進します。いつのまにやら兵庫県。浜坂で南下を開始、R9で鳥取に引き返します。

あー、やっぱり素直に宿へ向かえばよかった-----R9の蒲生峠のトンネルを抜けたとたん----バケツをひっくり返したような雨!宿まであと5 kmなのに!

ようやく岩井温泉に到着。ここは1300年の歴史を持つ山陰最古のいで湯だそう。結局雨は一瞬でしたが(この写真ではすでに雨上がり)、びちょびちょ。

お宿は老舗旅籠の「花屋」さん。また雨がぽつぽつ降ってきたので、ご主人の計らいでバイクを納屋に入れさせてもらう。うわ、ここって昔の馬小屋!馬小屋に休む鉄馬たち!

汗と雨でぐちょぶちょなので、さっそくお風呂に入ります。ここは別名「ゆかむり温泉」。手拭いを頭にかぶり、柄杓でお湯を頭からかける風習があるようですが、まあ、普通に入ります。泉質は硫酸ナトリウム塩泉、pHは中性なのに結構ぬるぬるします。飲むとおいしい。ここの露天風呂は最高でした。

とは言っても、我々はカラスの行水なので、夕食までの間ビールを飲みながら温泉街の散策。カラコロカラコロ。

お風呂も、お料理も、お庭も堪能しました。やっぱり関西の温泉宿って、古いけど格式あるんだなぁ。東北はむしろ温泉がもうちょっと民衆寄りに発達してきたような気がする。古い旅館はほとんど湯治場だったし。

さあ、二日目。雨。トーンが下がります。でも昨日は鳥取・兵庫のすぐ近くの山間部で、豪雨による河川の氾濫・死者も出たらしい。ツーリングなんかしてて申し訳ない気持ち。雨次第だろうということで、ルートもろくに決めないで、とりあえず余部鉄橋を見に行くことにします。

県道260号で日本海沿いを進みます。但馬御火浦という断崖絶壁の道、っていうか、霧がひどくて景色も何もないし、道もよくわからん!漁村で繰り返すUターン。妻が無線で「もうやだ!」を連呼する。やっと本線に戻ったと思ったら「土砂崩れで通行止め」。しょうがない国道に戻ろう。R178で難なく余部鉄橋へ。日本最大の鉄道高架鉄橋も架け替え工事の真っ最中。せっかっくだからということでバイクを駐車場に停め、JR余部駅を見に行くことにします。余部駅を指す矢印は、村の急峻な裏山につながる登山道と思しき道を指します。ええ!やっぱりそうなの?この鉄橋に駅がつながっているということは、駅は山の上にあるということでは?と、うすうす気がついていましたが、やはり登るの?車じゃいけないの?余部の人たちすごい。JR通勤する際は毎日登山も伴うのですね。気の進まない妻を無理やり連れて「登山道」を登り、駅に到着。駅から見ると橋脚工事が大規模であることがよくわかります。工事関係者の皆様もえっちらおっちら登山されておられました。架け替え前に鉄橋を見ることができてよかったです。
カッパの内側も汗でびしょびしょ。雨の中傘をさして次のルート相談です。目的地は日本三景の「天橋立」に設定。まあ、超有名観光地だからそれほど行きたいわけではないですが「ここまで来たんだからついでに行こう」ということにしました(うーん、三景なのに、なんて後ろ向きの姿勢なんだ)。R178→ R312と単調なルートで到着。
まあ、一応砂嘴を歩きます。松林がきれいでした。しかし、これって歩いたからと言って特に「三景!」と感じられるものではないですね。遠くから股のぞきしないとだめなのでしょう。なぜか三景なのに海水浴客も多くてぐったり。それとも「三景で泳いできたぜ」と自慢するのかなあ。海水浴なら鳥取に行った方がいいと思うけどなあ。
半裸で(海水浴だからあたりまえだけど)浮かれ騒ぐ若者の群れを横目に日本三景の松林を歩きながら、「今まで見た中で一番きれいな景色って何だった?」との会話に、しばし真剣に考えます。いろいろと思い出しても考えは定まらず、二人で話もせず黙々と歩く様子にすれ違う人々は『仲悪そう―』と思ったに違いない。遂に夫は岩手と秋田県境にある大森峠の紅葉を挙げました。私はいまだに悩み考え続けているけれど、きっと北海道でも九州でもなく、私もやはり東北のような気がする。
これで一応、松島・宮島・天橋立と、三景をすべて制覇したことだし、もう広島に帰りましょう。R176で南下。R9で西進します。途中一級河川由良川の氾濫のあとを目の当たりにします。水田の稲もだいぶ倒れてしまっています。

播但道に乗る前、夜久野村の道の駅「農匠の郷やくの」でひと休み。

さすが丹波!豆製品が並びます。特に!自家製の甘納豆は驚愕の安さ!5袋位買い込みます。甘納豆フリークにはたまらない道の駅です。
そのあとはビューンと高速(当然中国道)で三次まで。ETC割引がたくさんあるこの時代に、平日ということで正規料金となりました。ま、空いていてよかったです。自宅帰還は午後10時前、遅くなりました。お疲れ様でした。